沼底でイキル

俳優沼落ちたてのおたく三十路が末路を目指して進むブログ。死んだら骨は湘南の海に巻いてほしい。

クソをクソと言える勇気:プライスレス

こんにちは、押沼です。

今回は自分の推しの話ではありません。

良質な観劇記事を拝見し筆を取りました。

 

自分が見た舞台がいかにクソでいかにひどかったかを綴られたブログに、わたしは大変感銘を受けたのです。

 

ああ、本当に、本当にひどい舞台だったのだろうなあと、ひしひしと伝わる、臨場感すら感じる、まるで私もその舞台を見て同じようにがっかりした一人であるかのような気持ちにさせてくれた、大変良い記事でした。

制作側にも、演者側にも、ぜひあのブログが届いて欲しい。ぜひエゴサして欲しい。そんな素敵な記事。

 

舞台を観た感想というのは、ネット上に溢れている。推しの良さをひたすら綴る人、舞台の疑問点をあげつらう人、運営批判をする人、舞台の良さをプレゼンする人、多種多様。それは商品レビューと一緒なわけです。残念なのは、観客は良い人が多いから、公演中のネタバレを避け公演終了後にまとめて感想が排出されること。文章が面白い感想記事を読むと「へぇー!観に行ってみたいな!」と思うけれど、いざ調べてみればとっくにその舞台は公演を終えていることばかり。DVDを買えば?と言われるかもしれないが、やはり、生で観るにこしたことはない。生で観てきた舞台のDVDを見るのと、生で観てない舞台のDVDを見るのとでは雲泥の差だ。

 

ともあれ、私はその舞台がいかにクソだったかを綴られたブログを読んで、不覚にも観てみたいなと思ってしまったのだ。私も観て、そのブログを書いた人と気持ちを共有したくなってしまったのだ。なんて危ういことだろう。

そのブログは劇団名も役者名も伏せることなくがっつり記載していた。至る所から情報を引用し、時に詳しく、時にバッサリと、始終厳しい言葉で綴っていた。

 

これは大変勇気のいることである、と私は思う。

 

もしその劇団にエゴサーチャーがいたら、必ず目につくだろう。それを恐れて伏せ字を使ったり、鍵垢の中で文句をぶちまける人もいるだろう。

でもそのブログの著者は、真っ向から正式名を、名前を記載し、ばっさりぶった切っているのである。

 

でも、その人にはその権利があるのだ。

 

きちんと金を払って、その舞台を、最後まできちんと観たのだから。

 

観てないのに批判していたらそりゃ誹謗中傷で訴えられることもあるかもしれない。しかし、きちんと金を払い、きちんと観劇マナーを守って最後まで舞台を観たのだから、その人にはレビューを書く権利が十分にあるのだ。

 

良いも悪いも、言う権利があるのだ。

 

その人のブログを読んだら本当にすっきりした。

胸のつかえがとれたような気がした。

 

冒頭の通りいかに酷いものだったのか私も知りたくなったが、絶対にそんなクソ劇団に金を落としてたまるか、という気持ちになったので、今後自分の推しが人質に取られないことを祈る。

 

 

せっかくなのでわたしも嫌いなものを書こう。

 

自分のブログで設定の補足をする脚本家。

 

自分のブログで演出意図を説明する演出家。

 

舞台の上に乗せろよと思う。

 

プロデューサーを名乗りながら舞台にキャストとして立ってどっちつかずなやつ。

 

そういう舞台を観に行くと大体現場が荒れてる。

滅べ。

 

 

 

ふう。

 

すっきりした。

 

 

今回はすごくいい感想ブログに出会ったなというおはなしでした。

 

アデュー!